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2010年10月

【ご報告】晋遊舎様「iP!」2010年12月号での紹介

GoShuです。

前記事でそれとなく予告していましたが、表題についてご報告いたします。

先月末のことです。

晋遊舎のパソコン雑誌「iP!」の、フリーゲーム紹介コーナー担当者様からメールをいただきました。

『黒後家蜘蛛の会贋作集』を同コーナーで紹介してもいいか?という打診でした。

小野堂さんと相談して、あまたあるフリーゲームから目に留めていただいたのは名誉あることだ、ということになり、「ありがとうございます。お願いします!」とお返事を出させていただきました。

そして、当該誌が昨日発売になり、ご紹介をいただいたのを確認できましたので!本ブログでもご報告させていただく次第です。

※同ご担当者様から、もしかしたら紹介は来月になるかもしれない、とも言われておりましたので、確認してからのご報告とさせていただきました。ご報告が遅くなりましたこと、お詫びいたします。

ご紹介内容としては、本誌での紹介と、付録DVDへの収録となっています。

いただいた紹介は「アシモフの名短編シリーズを有志の手で復活させた」「ミラノ・レストランで開かれる紳士たちの集いで、差し交わされる会話に耳を傾けよう」などなど、極めて好意的でツボにはまった文章ぞろいでした。ありがとうございます。

しかもちょっとうれしいのは、↓はDVDの収録フリーゲーム一覧のスクリーンショットなのですけど、

Shuuroku

『黒後家蜘蛛の会贋作集~Phony Tales of the Black Widowers~』と、フルタイトルで表記していただいていることですね。

それに2番目に収録していただいてもいます。

ほか、収録作品にノベルゲームは本作ひとつだけ、などということも考えるに、この担当者様も『黒後家蜘蛛の会』が好きなんじゃないのかなあ?と勝手に想像したりしています。

というわけで、うれしいご報告でした。よろしければ皆さまもぜひ、書店でお手にとってご確認くださいませ。紹介されているのは91ページです。

それにしても、「ミステリーズ!」といい、「iP!」といい、ビックリマークのつく雑誌様と奇縁がありますねえ。

いっそ「諸君!」や「鳩よ!」でも紹介してくれないかなあ。

あ、両方とも休刊なのか……あらためて残念さが。

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「オーブランの少女」選評

GoShuです。ごぶさたでございます。

「なにかあったら出てくる」との予告どおり、ふたたびのお目通りとなります。こんばんは。

本作品集にシナリオでご参加いただいた深緑野分さん。

この深緑さんが作品「オーブランの少女」にて、東京創元社主催「ミステリーズ!新人賞」佳作を受賞なさったのは、以前ご紹介しましたのでご承知の方も多いかと思います。

受賞からはすでに2ヶ月以上が経過していますが、先ごろ発売になった「ミステリーズ!」10月号にて選評が発表されました。

というわけで今回は、同誌を入手したのでそのご紹介ということになります。

さて。

「ご縁のある方についての選評を読む」というのは初めての経験でして、実は少々ドキドキしておりました。

ときどきあるではないですか。落選作ならいざ知らず、入選作に対して欠点を並べ立てて総がかりで叩いているようなのが。「そんなに不満なら落とせばいいじゃん」と思うような、ね。

まさかとは思うが、そういうことにはなっていないだろうな、と。

選考委員は桜庭一樹、辻真先、貫井徳郎の3先生。

なお、入選作が大良美波子さん(受賞を機に改名されて「美輪和音」さん)「強欲な羊」。佳作が明神しじまさんの「商人の空誓文」と深緑さん「オーブランの少女」となっています。

まず、桜庭先生評。

「商人の空誓文」がイチオシだったようです。

それに対して「強欲な羊」の評価は低かったようで、「「伝えたい」という熱狂的な思い」がないとして、「この作品は「誰かの物語」の死体の継ぎ接ぎである」

こっ、こえええええ ((((;゚Д゚)))

いや、不肖わたくしも、作品を公表することのなんたるかについて、最低限は心得ているつもりではありますが、 それでもこのような評言をもらったら立ち直れないかも。

で、問題の「オーブランの少女」は……

「商人の空誓文」に次ぐ評価だったようです。「選考会では、ここをこうしたほうがという意見がたくさん出た」と断りながらも、長編にして工夫すれば「カズオ・イシグロ『私を離さないで』かアザリロヴィック『エコール』のようになる」と評されています。

えー、『秘密の花園』みたいな雰囲気という感じでいいんでしょうか(見当違いだったらスミマセン)。

そして、「でもなにより、この作品の話題になるたび、選考会場の皆がやわらかな笑顔に代わり、部屋のライティングまでふっと明るくなったような気さえした」という言葉が添えられています。

いやあ、これすごいんじゃないでしょうか。こういう評って、狙ったって絶対もらえるもんじゃありません。

こういうふうに好感を受けるというのはとてつもない長所だと思います。

次に辻先生評。

開幕、剣豪のごとく、落選作を一太刀ずつで斬り払っていきます。

その後、「評者たちがほぼ轡をならべて推したのは「オーブランの少女」であった」としています。「いちばん消極的なのは、構成が割れているとしたぼくだろう。だがそんなぼくにしても、この作が醸す強烈で独特のムードには強く惹かれた」

その後「だがいずれにせよ「オーブラン」が受賞作の器でないと決まった」と、太刀はかわしたものの脇差で斬られてしまいましたが、好感をもって受け入れられていることには違いがありません。

「強欲な羊」については「“よくできている”ミステリの範疇にとどまって」いる、「商人の空誓文」については「ミステリ慣れしているつもりのぼくにも着地点がまるで読めなかった」が「文章技術が中身に伴わなかった」というように評しておいででした。

最後、貫井先生評。

「強欲な羊」が最高評点。「新鮮味がないという指摘もありましたが、ぼくは逆に肯定的に、今後も書ける人だと思いました」とされています。このあたりは見識というものでしょうね。

「商人の空誓文」は「今回は見送って技量の向上を待ちたいという意見だったのですが、強く推す人を論破してまで落とす必要も感じませんでした」

そして「オーブランの少女」は。

「物語の中に致命的な欠点があったのも事実です」「驚きのポイントが、ミステリーとしての面白さではない」という連打をもらっていますが、「これが受賞作でもいいのではないか」と評されています。

加えて、次の評言がありましたが、これ個人的にも好きです。

「今後はミステリーを気にせず面白い物語を作るのか、あるいはミステリー味をもっと濃くしていくのか、どちらに進むのか楽しみです」

「オーブランの少女」は読んでいませんが、今回の贋作2編を読んで実は似たようなことを考えていましたもので。

とはいえ、貫井先生に横槍を入れるつもりはありませんが、「ミステリー味を薄くも濃くもせず、このままで行く」という選択肢もあるのではないかなあ、とも思ったりする次第です。

以上3先生の評、厳し目なところも引用していますが、全体的には「新人に成長してほしい」という気持ちを感じる暖かい選評だと思います。こういう言い方をしてよければ、「読後感のいい選評」でした。お時間があればお手に取って全文を読んでいただきたいと思います。

というわけで、「オーブランの少女」は「全体的に好感をもって受け入れられた」作品と言っていいと思います。

ひょんなご縁をいただいた私も嬉しさのおすそわけをいただいた感じですね。

しかし、自分でない、ゆかりのある知り合いの方の選評を読むというのは独特のものですねえ。

自作に対する評だとかなり近視眼的になってしまって冷静には見にくいですが、それよりは少し客観的に見られるし、とはいえ肩を持ってしまうし、で、このような読み方をするのは得難い経験だったと思います。

今回は「そばかすはあるけど人気者の少女」を応援しに運動会に行った感じでしたが、こうなると謗られながらも一等賞を取った子も気になります。

「強欲な羊」は今号に掲載されています。

美しく派手でわがままな姉を、清楚でつつしまやかな妹が殺した容疑で逮捕された。少女時代から二人を見ていた「誰か」が、「誰か」に向かって、これまでの二人の人生について語り始める……という小説です。

感想を書きたいのですが、さすがにこの場では不適切なので、他に譲ることにします。

「オーブランの少女」のほうは、「ミステリーズ!」12月発売号に掲載の由です。

2ヶ月後かあ。待たせるなあ。でもしょうがない、

(・∀・ )っ/凵⌒☆ チンチン

しながら楽しみに待つとしましょう。(これ「陰と陽の犯跡」で最近もやったな)

終わりに。

わたくし、2ヶ月後にはまた出てくる公算が高いですが、その間に、ひょっとしたらもう一度出てくるかもしれません。

今はまだ、出るとも出ないとも言えないのですが……

出るとしたらある程度喜ばしい話題となりますので、のんびり目にお待ち願えればと。

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